スーパーのチラシは実は減っている

チラシを播くには、コストがかかる。

 

折り込み広告でも、タウン誌の記事広告でも、当たり前のように十万単位の費用がドンドンかかる。

 

だから、やたらめったらチラシを播くと、無駄な費用を使ってしまう事も多い。

 

スーパーなどでも、以前は一週間に2回以上も折り込みチラシを使うのが普通だった。

 

しかし最近は大手でも、週1回以下のところも増えてきた。

 

ウチの近くのT急ストアでも最近は週1回が基本で、たまに赤い単色チラシを入れているようだ。

 

金曜日あたりにB3サイズの見開きの大きなチラシを入れ、金曜日から次の木曜日までの日替わりセールを載せている。

 

また毎月のセールカレンダーのようなモノを作って、月曜日はお肉の日とか、火曜日は魚の日などといった定番セールを打っている。

 

なぜこういう事になったのか?というと、実はポイントカードのせいだ。

 


チラシはそれほど集客に役立たない?

私はスーパーで4年半、レジの会社で2年ほど働いた経験がある。

 

なのでスーパーの事情には多少詳しいのだが、ここ10年ほどでチラシに対する考え方が変わってきた。

 

きっかけは、ポイントカードで顧客購買分析ができるようになってきた事だ。

 

90年代までは、スーパーもチラシをドンドン打てばそれなりに来店者数が増え、売り上げも上がっていた。

 

だから集客に困ると、とにかくチラシを入れればいいという事で、週2回のチラシと、緊急速報的なチラシを入れたりしていた。

 

ところがポイントカードなどを発行して、POSデータ(レジデータ)で顧客購買分析などをしてみたら、それはあまり利益になってないって事が分かってきた。

 

顧客購買分析というのは、会員のPOSデータを元に、誰がいつ、どんなモノを買ったのかということを分析する方法だが、それをやってみた結果、特定のパターンが分かってきたわけだ。

 

というのも、実は遠くから車やバスに乗ってやってくるお客は、来店頻度が週に1回程度で、決まった曜日に来るんやね。

 

一方、スーパーの近くに住んでいるお客さんは、チラシに関係なく週に2~3度ペースで来店して買い物してたんやね。

 

お客さんにはお客さんの来店パターンや購買パターンがあるので、無理にチラシを入れて売り上げを上げようとしても、販促費の無駄遣いになっている事が多かったわけだ。

 

特売商品や見切り商品だけを狙ってやってくるお客の事を、「チェリーピッカー」なんて呼ぶんやけれど、チラシでそう言うお客さんを呼び集めても、お店に利益をもたらさないって事が分かったんやね。

 

NEXT:チラシは誰のために播く

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