新規顧客をリピーターにする方法

小さなお店を繁盛させるバイブル的な本として、『「1回きり客」を「100回客」に育てなさい』というのがある。

 

これは、顧客管理システム会社の方が書いた本で、自社システムのユーザー800軒ものお店のデータから、小さなお店でもできる、リピーター獲得方法をわかりやすく紹介した本だ。

 

それによると、最初にお店に来たときから、3ヶ月以内にあと2回来てくれたお客さんと、1回も来てくれなかったお客さんのリピーター化率を比べたところ、7倍もリピーターになる割合が高かったという。

 

これは、顧客情報をお客さんにもらって、3ヶ月以内に2回ほどダイレクトメールを送った結果だという。

 

ダイレクトメールの内容は、どのお客さんでも同じ内容だというのだが、そのメールに反応して来店したお客さんは、反応しないお客さんに比べて7倍もリピーターになりやすいということだ。

 

チラシなどをまいて集めた新規顧客の中にも、リピーターになりやすいお客さんと、リピーターになりにくいお客さんがいる。

 

だから、リピーターになりにくいお客さんを四苦八苦してリピーターにするよりリピーターになりやすいお客さんを見つけてしっかりお得意さんになってもらう。

 

これが基本戦略と言うことになる。

 


チェリーピッカーを遠ざけよ

言うまでもなく、お店を存続させてくれるのは、「お得意様」である。

 

「お客様は神様です」という、三波春男さんの言葉は有名だが、飲食店やサービス業では、お客様全てが神様だというわけではない。

 

スーパーなどで、超特売商品や、見切り品ばかり買って帰るお客さんのことを「チェリーピッカー」などと呼ぶが、こういうお客さんは、残念ながら神様ではない。

 

スーパーのチェリーピッカーの場合、あまり他のお客さんに迷惑はかけないから、大した問題ではない。

 

が、飲食店などのサービス業では、クーポン券などを捲いたときだけやってきて、食い散らかして帰るようなお客さんは、既存のお得意様を減らす原因になりかねない。

 

「よし今日は、あの店で一杯やるか」と言ってみたら、クーポン券を片手に大騒ぎしている連中が退去して席を占拠していたら、「こんな店、もう二度と来るか!」と言うことになりかねない。

 

チェリーピッカーは、いくら集めても、結局お店に利益をもたらさず、かえってお得意様を失いかねない危険な存在だ。

 

だからそういうお客さんを集めずに、お得意さんになってくれるような人を狙って集客することが必要になる。

 

飲食業にとっては、「一見さんは、お客じゃない」。

 

「お得意様が、神様」なのだ。

 

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