サーチングコストとマッチングコスト
ここからは、チラシや広告の反応率を上げる方法や技の紹介だ。
チラシや広告を作る場合、ちょっとしたことで反応率が変わってくる。
そのために効果的な方法の一つ目が、「無料オファー」である。
無料オファーを打つことによって、チラシや広告の反応率を上げることが出来る。
というのも無料オファーは見込み客のコストを下げるからだ。
見込み客のコストってなに?と思われるかも知れないが、経済学などでは消費者が商品やサービスを購入する場合、サーチング・コストとマッチング・コストを支払っていると考える。
サーチングコストというのは、自分にあった商品やサービスを探すコスト。
マッチングコストというのは、自分の目的にその商品やサービスが適合しているかどうか、確かめるためのコストだ。
消費者は、モノやサービスを安く買いたい場合、一番安いモノを探す。
チラシを見たり、インターネットで探したり、そう言う作業をする。
このためのコストがサーチング・コストと言うことになる。
一方、見つけた商品が自分の求めているような商品かどうか、試すために一度購入してみたり、試供品を使ってみたりする。
こういう作業に要するコストが、マッチングコストと言うことになる。
無料オファーはマッチングコストを下げる
サーチングコストやマッチングコストの概念は、結婚相談所などをイメージするとわかりやすい。
結婚相手を捜すためのコストがサーチングコスト、探した相手が自分の欲求に合うかどうかを確かめるコストがマッチングコストと言うことになる。
ここでしっかりと時間をかけて相手を選ぶか、それともコストをかけずに適当に相手を選ぶか、その当たりが後々まで影響するのは想像できるだろう。
一般の商品やサービスの場合も、実はそう言うコストをかけて消費者は購入を決めているわけだ。
そこで無料オファーというのが意味を持ってくる。
つまり無料オファーで、タダで商品やサービスを試せれば、見込み客側はマッチングコストを下げる事が出来る。
消費者やユーザーというのは「使ってみたいけど、目的に合ってなかったら嫌だな」…という風に思っているので、「じゃあ、無料で試してみますか?」というオファー・提案が、購入へのハードルを下げるのである。
なのでまず、無料で見込み客に提供できるものがないか、いろいろ考えてみよう。
一番コストがかからないのは、いくらでも複製できる電子ファイルを、自社のホームページからダウンロードしてもらうことだが、形のある商品やサービスの場合は、他の形のあるモノの方がイイかも知れない。
何も無料にこだわらなくても、割引券やクーポン券というのもマッチングコストを下げるので、割り引きできるモノがないか、探してみるのも良いだろう。
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