上級財は「自分へのご褒美」「大事な人への贈り物」というアプローチ
所得、すなわち収入が増えると、消費が増える財・商品もある。
これを上級財と呼ぶのだが所得増加にともない需要が増加していく財だという。
大抵の場合「高級品」や「贅沢品」だと思えばよい。
バブル絶頂期には、何十万円もする高級シャンパンがアホほど売れたという話であるから、ああいうのが上級財と言うことになる。
もちろんそこまで行かなくても上級財はある。
たとえば今や普通のビールも上級財になってしまった。
一方、所得が増えたときに消費が減るような商品・財のことを劣等財(下級財)という。
「お金があったら、あんなもの買わないよ」というのが劣等財と言うことで、逆に不況が続けば大人気の商品になる。
ビールの例だとビールが上級財で、発泡酒や第三のビールが下級財だ。
お金があれば奮発してビールを飲んで、なければ第三のビール。
こういうのが上級財と下級財の違いと言うことになる。
上級財・下級財という分類法は、所得が増えたり減ったりしたときに需要が変化する財・商品である。
だから景気が良いときは上級財が売れ、悪いときは下級財が売れると言うのが一般的な理解になるだろう。
自分が扱う商品が、上級財なのか下級財なのか、チラシやセールスレターを書くときに意識すると、またそれで何か書くことが出来るかも知れない。
安くてもいらない商品
所得が増えると売れる商品が上級財。
逆に売れなくなるのが下級財である。
その下級財の中にもギッフェン財という、、価格が下がると売れなくなるという不思議な財・商品もある。
普通の商品は値段が下がると、需要が増え売れる個数が上がるはずなのに、なぜか売り上げ個数が減るとような商品があるのだ。
イギリスの経済学者、ロバート・ギッフェンが発見したのでギッフェン財と言う名前が付いているが、何がギッフェン財になるのかは、状況による。
まあ上級財・下級財という分類自体、所得の多寡に関係した分類で、「所得効果」があるかどうかでしか判断できないから、ギッフェン財の例を挙げるというのはなかなか難しい。
が、一般的なことを言うと、「生活必需品がギッフェン財になる」というイメージでイイのではないかと思う。
つまり生活必需品の値段が下がると、たくさん買えるのではあるが買わない。
必需品は必要なだけ買えばいいので、浮いたお金で他のモノを買ってしまうのである。
これだと必需品の販売量は減らないはずであるが、下級財の購入量を減らして、替わりに上級財を買うのである。
たとえば米の値段が下がっても米を買わず、その安くなった分で、ピザを買ったりすると言うことだ。
こういうギッフェン財の場合、値段が下がっても消費は増えないので、チラシやセールスレターを書く場合、安さを訴求すると危険かも知れない。
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