サービスは、顧客主体の経済価値。
サービスとは、顧客それぞれにカスタマイズされる価値である。
カスタマイズというのは、カスタマーつまり顧客の必要に応じてそれに合わせたモノを提供するという意味だ。
大量生産の農産物や工業製品は、顧客に併せて作ったものではなく、規格に合わせて作ったものである。
一定の合格基準のようなモノがあって、それに合格出来る品物を作ればよい。
ところがサービスの場合は初めから顧客主体であって、顧客が何かを依頼するところからスタートする。
たとえば散髪や美容院で髪を切る時には、どういう風に切るのかお客さんに伺ってから切り始めるのが当たり前だ。
サービスというのはだから、お客さんが頼みたいことが何かということが重要で、それによってサービスの中身は変わってくるわけである。
ということでエクスペリエンス・エコノミーの本では、サービスを次のように3つに分けている。
- デリバリー
- エクスペリエンス
- トランスフォーメーション
それぞれ、お客さんに提供しているサービスの質が異なる。
そしてこれらの三つは並列に存在しているのではなくて、この順番が大きな意味を持つのである。
デリバリーとは、自分の代わりにやって欲しいということ
サービスは、顧客それぞれに合わせたモノを提供する。
つまり初めっからカスタマイズが当たり前なのだ。
でエクスペリエンス・エコノミーの本では、サービスを次のように3つに分けている。
- デリバリー
- エクスペリエンス
- トランスフォーメーション
まず最初の「デリバリー」というのは、「配達」とか「代行」と言う意味である。
これはお客さんが「自分の代わりにやって欲しい」という要望に応えるタイプのサービスになる。
たとえばカフェやコーヒーショップは、コーヒーを入れてくれる。
コーヒーを飲む場所などの環境を用意してくれる。
また千円カットなどの散髪屋さんは、伸びた髪の毛を切ってくれる。
コーヒーを入れるとか、髪の毛をちょっと切るなどというのは、別に自分の家でも出来ることだし、やりたければ材料や器具を持ち歩けばよい。
しかしそれを気軽に安い料金で出来るように工夫したものがデリバリーというサービスなのだ。
そしてもう一つ覚えておくべき事は、デリバリーというサービスは、コモディティとプロダクトを消費するということだ。
ありふれた農産物や鉱物と、それから作られたプロダクトを元に、デリバリーというサービスが成り立つわけだ。