iPad iPhoneが爆発的に売れたのは
iPad iPhoneなどが爆発的に売れたのは、これらが独創的なツールだったからではない。
iPad iPhoneなどが爆発的に売れたのは、唯一無二の商品でなくて、「イメージできる商品」だったからだ。
変な話、アイフォンやアイパッドのような商品は、SFドラマなどではいくらでも登場するツールで、アメリカの人気SFドラマ、スタートレックなどでは新シリーズ以降、毎回のように登場する。
部下が報告書を作って上司に見せる、未知の物質の分析をする、こういう場合にiPadのようなツールを手渡したり使ったりする。
また子供が小説を書いたり勉強するときにiPadのような端末を寝っ転がって使う。
スタートレックにこういう情報端末が登場したのは、1987年の「NEXTジェネレーション」以降だから、アイデア自体はもっと古い時代からあったはずだ。
iPadやiPhoneなどは、SFドラマなどでよく見るようなツールであり、要するに「未来のツール」だったわけである。
それをスティーブ・ジョブズ率いるアップル社が、現実に使えるツールとして作って提供した。
だから大ヒットしたと考えるのが妥当だろう。
お客さんというのは「自分が知っているモノにしかお金を払わない」のであって、知らないモノは売れないと考えた方がイイ。
比較したときに光って見えるかどうか?
iPad iPhoneなどが爆発的に売れたのは、これらが独創的なツールだったからではない。
みんながイメージできるモノを、イメージできる以上のスタイルで提供した。
これに尽きるだろう。
変な話、アップル社のマッキントッシュPCは、ウインドウズのアンチテーゼとして、ファンを獲得してきたという背景がある。
ビジネスユースのパソコンは、見栄えなんてどうでもいいんだ、スペックだ!…という大メーカー陣営の方針に異を唱え、アップル社は「美しくなければダメ」という方針でパソコンを作りつづけていた。
それが美的感覚を重視するグラフィックやファッション関係者の熱烈な支持を集めた結果、美術関係や雑誌の編集ソフト(DTP)用のツールとして、マックパソコンは認知された。
つまりアップル社というのは、無味乾燥的なウインドウズパソコンという比較対照があったからこそ、独自の「唯一無二」の立ち位置を獲得したと言うことだ。
ウインドウズパソコンという、みんなが知っているモノと比較できたからこそ、自らの存在を光らせることに成功し、それで生き延びてきたわけだ。
だからチラシやセールスレターを作る際にも、代替財がある方が、自らの売りたい商品・財を表現しやすいと言うことになる。
お客さんが知らない商品・財を、知っている商品・財に変えることが、チラシやセールスレターの役割の一つであるから、代替財と比較して自分の商品が何が違うのか、アップルの製品のように差別化ができれば良いと言うことになる。
なのでチラシやセールスレターを作る際には、自分の扱っている商品の代替財が何で、それと自分の商品が何が違うのか、見つける必要がある。
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