財にも色々ありまして
社会で取り引きされる経済的価値には、形のある「財(ざい)・商品」と、形のない「サービス」というモノがある。
財というのは簡単に言うと在庫が可能で所有権が移転できるモノのことを指す。
たとえば食品や電化製品は、冷蔵庫や倉庫に置いておけるから財である。
土地や建物というのも財であるが、これも形があるもので所有権が移転できるから財と分類する。
一方サービスというのは在庫することが出来ず、お客さんが来ても来なくても、サービスを行う人員や機械などを待機させておかないといけないモノを指す。
たとえば散髪やエステ、学習塾などはサービスである。
こういうのはあらかじめ作っておいて、それを渡すと言うことが出来ない。
理容店や美容室では理容師や美容師が待機しているが、お客さんが来て髪を切ったり整えたりして初めてお金になる。
準備はしているけれど、「はいこれ」という風に品物を渡せばすむようなものではないのがサービスの特徴だ。
財とサービスは性質が全然違うので、これからチラシやセールスレターで自分が売ろうとしているモノが、財なのかサービスなのか、まずはそこからしっかり区別する必要がある。
財の性質によって、訴求点は異なる
チラシやセールスレターの書き方は、売るモノによって中身は当然変わる。
たとえば売ろうとしているモノが形のある財・商品であるなら、その財・商品がどういう性質を持っていて、何に使われるか理解しておかなければならない。
たとえば資本財・中間財・消費財という区分がある。
これは使い方によってされた分類・区分であるから、チラシやセールスレターを作るときには峻別する必要がある。
というのも資本財と中間財・消費財では、使い方が違うので、訴求点(アピールするポイント)が違うからだ。
では資本財・中間財・消費財は、何が違うのか?まず資本財とは土地や工場など、生産に必要ではあるが、生産するたびに補充する必要のないモノを言う。
次に中間財とは、生産に必要な原材料や添加物、パッケージなどを言う。
最後に消費財とは、そのもの自体を使うようなモノのことを言う。
たとえばクッキーを作る時、クッキーを作る場所や機械が資本財、原材料の小麦粉やバター、調味料、調理のエネルギーなどが中間財、できあがった袋入りクッキー自体が消費財と言うことになる。
このとき、資本財である土地や機械を売るチラシ・セールスレターと、中間財である小麦粉やバターを売るチラシ・セールスレターと、消費財であるクッキーを売るチラシ・セールスレターは、当然書き方が違うはず。
資本財には資本財なりの、中間財には中間財なりの、そして消費財には消費財なりのチラシやセールスレターの書き方があるわけだ。
では、こういう土地や機械などの資本財を売るとしたら、チラシやセールスレターには何を書けばよいか?NEXT:消費財と資本財では売り方が違う